2016/05/23

【村上隆】ゆとり世代に暴言を吐く村上氏の真意



どうも、アートリサーチャーさくらこです。

先日、村上隆の事務所カイカイキキで働いている同世代の
人と知り合い、友人になりました。

友人から聞いた村上隆の話から、
彼の生きる姿勢を感じたので、それをまとめてみます。

これを読めば、みんなも村上隆のイメージが
変わるかもしれません!


「クソボケ!」ゆとり世代


村上隆の五百羅漢展に行った人に感想を聞くと
みんな口をそろえて言うのが
「指示書の暴言がヤバかったよね笑」でした。

ボケ!なんて、口に出して言うことそうそう無いけど
村上隆は事務所でもそのまんまらしい。





しかしあれは、ゆとり世代に渇を入れるためだそうです。

結果が出たらすぐに満足してしまう傾向、
力のある人・リーダーに依存してしまう傾向、
現実を鋭敏に捉えられない(鈍感になる)傾向にあるのがゆとり世代です。

芸術家なんて、そうとうな自信家か
イケイケどんどん!な人ばかりかと思われがちですが、実際は違います。


芸術家も、芸術家である前に1人の人間


ただ作品を好きなように創り続ければ良い訳ではありません。
お客様やギャラリーのオーナー、キュレーター
様々な人と関わらなければいけない状況がありあます。


自分の作品を売り込む力、相手のニーズを探る力、
芸術をビジネスで行う以上、人と人の関わりは避けることができません。


村上隆は、意図して強めの言葉を投げかけます。

それは、クラスや学年で足並みそろえること
時間にゆとりを持って学ぶことが当たり前になっていること
そんな「ゆとり世代」に芸術の世界のスピードの速さに
乗り遅れないように、鈍感にならないように
切実になってもらうように



自分の芸術活動をしながら、若手の世代を育てることは
エネルギーが常に回っていないとできません。


彼は間違いなく、日本が誇るべきアーティストです。

死んでも生み出す作家魂


ファッション界で言えば、いち早くデザイナーの座を
次の世代にパスしたイッセイミヤケのように。

村上隆も自分が得た技術やアート概念を、自分で終わらせない為に
これだけ若手育成にも力を入れています。

しかし私は以前まで、自分の作品に若手を使って、
流れ作業のように作品を創ることに抵抗感を持っていました。

それが、時代をさかのぼってみると
日本の浮世絵も作業を分担して行っていたことに気づきました。


だからこそ、数を生み出せる。
だからこそ、後世に技術が伝わる。


村上隆という人間は「自分が生きている間に伝えられることは
全部やってしまえ!」という「倒れるならば、前のめり」精神だとまとめます。


さいごに


日本に認めてもらえないという屈辱を抱いて爆発した
村上隆ですが、もう60歳目前。

大御所です、いよいよ誰も彼を止めることは出来ないでしょうね!

前衛的芸術→現代アート→???
次は何でしょうか!たのしみ!

そして、彼の背中を見つめ真意に気づいている
友人のような若者がぐんぐん伸びることを祈っています。

以前、五百羅漢を見に行って書いた記事
『ファッションと芸術とビジネスを結ぶ』vol.3 村上隆 「もうすぐ終わるよ、現代アートなんて」


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