どうも、アートリサーチャーさくらこです。
先日、新宿歌舞伎町にあるアパレルショップ「the four eyed」に行きました。
雑誌FRUiTSでスナップハンターをされていた藤田さんのお店ということもあって、ご存知の方もいるかも知れません。
ショップの場所が歌舞伎町のホテル街、ディープ過ぎるその様は、まさにアンダーグラウンドでした。
音楽でも芸術でもメジャーとアングラ(インディーズ)の線引きがあるわけですが、今日はファッションにおけるアングラとメジャーについて考えたいと思います。
アングラな世界は飛び込んでみないと見えない世界
アングラでやっているお店は結局のところ「身内感だ」という意見を耳にすることがありますが、あながち間違ってはいません。
そもそもアンダーグラウンドを選ぶ人々は社会(その時代の常識)に対して、反骨精神があると思います。
社会に対する違和感があり、その共感する者同士が集まる場所、別に認めてもらいたいという気持ちもないし、どちらかというと毛嫌いされることの方がカッコいいみたいな。
中に入るまでは怖くとも仲間になってしまえばファミリーのようです。ですが、中に入るまでは見えない世界なので、色々想像してしまう。
カメラマンではなくショップ運営のディレクションで見るアングラ派の藤田さん、メジャー派のシトウさん
間違いなく私たち世代の2大ストリートスナップカメラマンは、藤田さんとシトウレイさん。
藤田さんは歌舞伎町でお店を持ち、シトウさんは表参道で「STYLE TOKYO friends' home」というショップをディレクションしていました。
実際にお店で肌に感じた、ファッション界におけるアングラ派とメジャー派を考えたいと思います。
アングラ派の藤田さん「the four eyed」in歌舞伎町
私は何にしてもdigって、痛い目見ても自分で体験する派ですが、歌舞伎町独特のあの街に1人で買い物に行く勇気が無いという事です。
セレクト的には、まだ日本の大手が目に付けていない実力のある若手ブランドやセレクトされた安くて買いやすい古着が並んでいて好きでした。
(実際に、ギラッギラシルバーのホルターネック買ったの。
めちゃカワ3,000円)
先日、初めてゴールデン街で飲んだのですが、田舎出身の私には歌舞伎町側は本当怖くて笑
その危険をすり抜けてでも、あの店に行くか…と聞かれると泣
あの立地にショップがあり、道中の危険を承知であの店に行く人は、カリスマスナップハンターの藤田さんに憧れている人や、セレクトセンスを信頼している人、藤田系ファッション関係者の方々かな?と思います。
もしくは、まいこさん目当て。(さいきん風邪気味みたい)
また、大々的に若手ブランドを世に広げよう!とバブル時代型宣伝をしなくても、藤田さんのお店に行く人はリアルストリートの顔が多いでしょうから、「彼ら(ファッションアイコン)が着ることでブランドの認知度が上がっていく」のだと思いました。
広告モデルが着てポージングしてカッコいいのは当たり前ですが、そのブランドの服をリアルクローズとして着て東京の街を歩くお洒落な人を見かけたときの興奮たるや。
アングラなショップから発信されるリアルを追求したディレクションです。
メジャー派のシトウさん「STYLE TOKYO friends' home」in表参道
一方、表参道にあるショップのディレクションを行ったシトウさん。
シトウさんのファン以外の、なんとなくその道を歩いていた人も発見しやすく入りやすい立地にありました。
お店の品揃えも、洋服だけではなく「天狼院書店」を迎え、知的好奇心をくすぐる本も多く取り扱い、横にはカフェもあって女性が一人でも入りやすいクリーンな雰囲気です。
ただしこのお店、もう閉店してしまったんです。セレクトショップの良さ「行くたびに色んな発見がある」を実感する前に、1年経たずに閉店してしまいました。
メジャーデビューを飾って、様々な企画を行っていても、「こだわりを持ったお洒落アラサ―・アラフォー」を狙ったお店はたくさんあって…ビジネスとして成り立たせる難しさ、ファッション界の現実を見させられた気がします。
シトウさんがどのあたりまでディレクションに関わっていたか分りませんが、本の上に埃がかぶっていたなぁ…と思い出すと、ちょっと切ない。
顧客ターゲットを広く設定しすぎた結果の閉店だったのでしょうか、何はともあれ表参道は激戦区です。
アングラであり、メジャーである。クリーンアングラ「原宿DOG」
そんな風に考えると、今や「原宿DOG」はアングラとも言い難い、メジャーとも言い難い、絶妙なポジションを確立したのではないでしょうか。
服好きじゃないと知らないんだけど、海外アーティストがこぞって行くようなメジャー感。
DOGって階段下りていくだけで昔は超怖かったんですけど、テレビで店内が流れたり、LADY GAGAのサインが見たい!というミーハー心が先行して、アングラなんだけど安心して行ける。そんな感覚があります。
この安心感を言うなれば、「クリーンアングラ」です。
今回の東コレで、店主のコンボイさんがコーシェのモデルで歩いていたことも、クリーンやなぁと思いました。
アングラとメジャーとすべてが繋がっているトーキョー
そして、この小さな東京の良さは、カメラマンの藤田さんもシトウさんもコンボイさんもみんなが繋がっていて、仲良しだということです。
みんなが憧れるそれぞれのトップが、お互いを認め合っていて、90年代原宿ブームの次なる時代を創ってくれている。そんな印象があります。
だから、その方々に憧れる私たちもそうでありたいんです。
アングラだから、メジャーだからではなく、自分の居心地の良さで選び取っていけばいいのではないでしょうか。
そして、誰か私と一緒に、また「the four eyed」に連れて行ってください。
ここまで読んでくれたあなた、ありがとう。
このブログは、あなたの明日が今日よりも少し幸せになって頂くために書き続けます。
thanks and peace
by アートリサーチャーさくらこ