2015/11/03

『ヘアヌード』グラビアモデルではない、ファッションモデルが服を脱ぐとき、初めて人は息をのむ。

JUNYA WATANABE COMME des GARCONS
give me your time:4min

『ジャップ』を読んでいると、その表現の自由さ・メッセージの衝撃さがあまりにも純粋で微笑ましさを感じる。上のモデルが着ているのはジュンヤワタナベ コム・デ・ギャルソン。始めからレオタードなのだろうか笑


シャツ A.P.C.

だが時に自由すぎて、周りから理解されないこともある。上の写真は、A.P.C.のシャツをボトムとして着用しているところ。『ジャップ』はその自由さ故に、業界人に毛嫌いされることもあるのだ!服を貸してくれない事件w


この時の作品テーマは「美的フリークス」フリークとは、奇形・熱狂者なんて意味ですが、フリークスって言葉になると、どちらの意味とも捉えられて難しい。「フリークス」で検索すると、1932年アメリカで公開された問題作の映画(実際の見世物小屋で働いていた身体障がい者の出演人が総出している)が出てくるから戸惑ったの。

いくら「美的」と文頭についていてもこのフリークスを緩和しているのか。
「スタイリング面白いね!」で終われない。

photo by Kaoru Ijima styling by TOMOKO YASUNO


Freaks of nature are the gemstones of the plant and animal kingdoms.
自然の奇形とは、植物や動物界の宝の原石なのだ。

という風に訳してみたけど、どうだろう。
さて、このような刺激的作品テーマのとき、撮影されるファッションモデル達は、どこまでそのテーマを理解し、写真家と同じ水準で目的を達成しようと試みているのだろうか。


近年、自称モデルがあふれる中で「プロ以上のプロ」を目指して活躍しているモデル、自分の価値をつくり、「〜したい」と願いを持ってモデルという手段を選び、一流を志している人はどれだけいるだろうか。

『ジャップ』には、「ジャップGIRLジャップ」という連載があった。出演してくれるモデルがいなくて、連載出来ないときもあったけど笑

雑誌が発刊された94年当時、巷に氾濫している「ヘアヌード」という言葉に疑問を投げかけるために企画された連載だ。今では、グラビアやアート作品でアンダーヘアを露出することは当たり前だが、1990年以前は修正・規制されていた。しかし、篠山紀信などがムーブメントを起こしたようで、そこからグラビアモデルとファッションモデルの線引きが、より分かりやすくなったと思う。


『ジャップ』は、ファッション雑誌です。そこに出てくるのはすべてファッションモデル。
ファッションモデルが服に合わせて選ばれ、その服を見せるためのマネキンになるのではなく、中身である人間こそが重要で、服はその魅力を増幅させるための道具でなくてはならない。このような存在こそ私たちが考えている次世代のモデル像でありそれがジャップガール。
model 藤本祐 



model 藤本祐


『ジャップ』が発刊されて20年。モデルとしての個性が際立ち、服を道具にしている=着こなしていると思うモデルを探すときは、シャネルのコレクションを見れば良い。リンジー・ウィンクソン、カーラ・デルヴィーニュ、松岡モナ、フェルナンダ・リー。彼女達は、普段のパンキッシュ・モードな私服も素敵なんだけど、シャネルを着ることでさらにスーパー素敵なのだ。


誰もが、はじめから願いを見つけて天職と思える人生の仕事を生きられる訳ではない。サイヤ人だからと言って、最初からスーパーサイヤ人になれたサイヤ人はいないのです。何かを突き詰めたり、学んだり修行・鍛錬することで、自分の知らない自分を得る。

「1億総活躍社会」とは、そういうことだろうね。活躍出来るように、政府が頑張るところと、私たち国民も自発的に頑張らないといけない。「政府は何もしてくれない」と主導権を政府に渡してしまうのか、自分の人生の主導権を自分が握るのか。


さ、今回はこの辺で。
わたしがしたいのは、政治の話しじゃなくて生き方の話しね。

【参考書】
『ジャップ』NO.2 1994年 光琳社より発行
1億総自己ベストの時代:人生の仕事の見つけ方』2013年 三宝出版より発行


Julia Campbell-Gillies by Kent Andreasen

「コンプレックスだと思っているものこそ、あなただけの個性」 by アートリサーチャーさくらこ

見た目だけじゃない、生い立ちも、境遇も。


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DTTA アートリサーチャーさくらこ

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