2016/09/13

予想「ギャルソン・ヨウジ・イッセイ 御三家の生き残り方」と、「新しい日本のファッション文化はデザイナーが作るものではない」というはなし。




どうも、アートリサーチャーさくらこです。

9/10(土)ファッション雑誌VOGUE主催のFashionNightOut2016が開催されましたね。

ギャルソンのコレクションラインを着たファッショニスタも多く、とても感動しました。
(山地は80%ヨウジヤマモト)

さて今日は、表参道から青山を歩きながら感じた「ギャルソン・ヨウジ・イッセイ 御三家の生き残り方」と、「新しい日本のファッション文化」について考えてみます。


雇われデザイナーではなく、ブランドという舞台で主演になる海外デザイナー


海外のハイブランドでは、ブランドが主人公というよりもデザイナーが主人公のような風土があると思います。
あくまでも主導権を握っているのはデザイナーであり、ブランドの築き上げたブランド力を使ってデザイナーが自己表現しているように見えるんです、私には。

なので、デザイナーによって大きく雰囲気が変わることは承知の上だし、このようなデザイナー主体のブランド展開に顧客も慣れていて、歴史が長いブランドであればあるほど、「変化を楽しむ」という価値観が顧客にも生まれ、根付いているのではないでしょうか。


ギャルソン・ヨウジ・イッセイ 御三家の生き残り方、これからの50


それぞれのブランドがパリコレクションデビューしてから、早35年(イッセイは40年前)
この歴史、すごいですよね。

まぁそれと同時に、各デザイナーの先生方もお年を召しているわけです。

各ブランド、次なる50年のビジョンを描いているとは思いますが、私は海外ブランドとは違う「日本のブランド」としての生き残り方をイメージしています。 


イッセイミヤケ

ご存命でありながら、三宅一生さんはデザイナーのポジションを受け渡されています。
ウィメンズ、メンズそれぞれ別のデザイナーですが、イッセイワールドが崩されているとは感じたことがありません。

そこには、こんな背景がありそうです。
2014年のVOGUEのウェブサイトに、ウィメンズのデザイナー宮前さんのインタビューから、イッセイミヤケのデザイナーとしての立ち位置が書かれてましたので紹介します。

編:デザイナーに就任されて3年目ですね。

宮:「チームで服作りをしているのですが、僕は性格的に、”右向け右“、と強制的についてこさせるタイプではありません。チームをまとめようと思ったことはな いですし、いかにスタッフのおもしろいところを引き出せるか、ということを常に考えています。一方的に自分を表現すればおそらく”宮前“というカラーにな るかもしれませんが、今求められていることは、〈イッセイ ミヤケ〉です。〈イッセイ ミヤケ〉は常に新しいことをやっていかなくてはなりませんが、その際、”宮前“がじゃまになってくる気がするのです。〈宮前 義之〉というブランドであれば、自分が何をしたいのか、ということが軸になければいけませんが、今自分が置かれている環境はそうではありません。個性ある スタッフの可能性や、アイディアを研究した方が新しいものが生まれると思うのです」。


イッセイミヤケは典型的な日本の職人集団の集まりだと感じます。
外からデザイナーを招くのではなく、ファミリーの中で育てて頭にする感じ、職人ですよね。

宮前さんの場合、自己表現のためのデザイナーではなく、イッセイミヤケのビジョンをデザインを通して体現する職人。
これは日本人にはとても合っている考え方で、本当に素晴らしいロールモデル企業だと感じます。



ヨウジヤマモト

さて、こちらもまた、日本伝統の形でデザイナー交代をして頂きたいブランドです。

私がよく行く川越の古着屋VIA BRIDGEの野口さんが、よく言うんです。

ヨウジヤマモトは、落語家とか歌舞伎みたいに襲名制にして欲しいよね。
「2代目山本耀司でございます。」みたいな。

それが1番しっくりくる。ファンも納得するんじゃない?

確かに、そうかも。ヨウジヤマモトは、耀司パパの生き様がありありと表現されたブランドだと思うんです。
だから、ヨウジヤマモトのデザイナーは永遠に「山本耀司」という人であって欲しい。



コム・デ・ギャルソン

ここで御三家のブランドで働くそれぞれの社員が、自ブランドのデザイナーを何と呼んでいるのか紹介します。

イッセイミヤケは、三宅先生。
ヨウジヤマモトは、デザイナーの山本。

そしてコム・デ・ギャルソンは、川久保社長。

川久保玲は、デザイナーとしてもビジネスウーマンとしても、強く強く生きている女性です。ココ・シャネルと同じ時代に生きていたら、ふたりは良き友人になっていたかも。

社長の下には、ジュンヤさんやガンリュウさん、二宮さんとたおさんもいますし、もう沢山ギャルソンの血を巡らせているスタッフが居ます。

しかし、正直なところ川久保玲じゃない人がデザインするコレクションラインは、想像がつきません。

誰がなにをやったとしても、「川久保とは違う」と言われてしまうのではないでしょうか。

もはや、ギャルソンこそ海外ブランドのように、外部からデザイナーを招いて、コムデギャルソンという舞台で好きにデザイナーに演じさせる。
どんな大御所のデザイナーが立っても、それに相応しいブランドの土台を築き上げているのではないでしょうか。



新しい日本のファッション文化を作るのはデザイナーではなく君


この御三家を追いかけるように、日本には世界を舞台に展開しているデザイナーが多くいます。
アンダーカバーのジョニオさん、アンリアレイジの 森永さん、ヒールレスシューズで有名な舘鼻さん。

でも、日本のファッション文化は、すでにデザイナー発信ではないと思う。
ファッションを楽しむ君、ファッションを楽しむ私たちが、これからの日本のファッション文化を創りだす。

ネオストリートの、しょしぽよ。



そして、今回のFNOで1番気になった人がこちらの、ぶんたクン。


清水文太-Buntaさん(@bunta.r)が投稿した写真 -


清水文太-Buntaさん(@bunta.r)が投稿した写真 -



彼は、何度もすれ違ったけど、何度見ても素敵だったの。

バラを持った彼とすれ違ったときは、思わず「バラ似合ってる!!」って声かけちゃったくらい。

 流行の最先端は、ランウェイじゃなくてストリート。
いつだって、ファッションを楽しんだ人たちは輝いてるし!



さいごに

今回のFNOに行って、なぜ自分がファッションが好きなのか新しい発見があった。

それは、ファッションはエネルギー源であり、ファッションは人と人を繋いでくれるツール、国と国を繋いでくれるツール。

これからも自分なりにファッションから色んなことを吸収していきたい。


ここまで読んでくれたあなた、ありがとう。
このブログは、あなたの明日が今日よりも少し幸せになって頂くために書き続けます。

thanks and peace
by アートリサーチャーさくらこ
 

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